2018 05 ≪  06月 123456789101112131415161718192021222324252627282930  ≫ 2018 07
こころのヨガ(5)
2010/09/06(Mon)
9月にはいりました。
朝夕の風に、秋の香りを感じます。澄みきった空には薄い雲がたなびいています。

味覚の秋、芸術の秋、そしてヨガの秋!。
みなさんは、ヨガの実践で、体、呼吸、心が整っていくことを実感されておられることでしょう。
ヨガをして、姿勢がよくなった、すると楽に生きれるようになった
という体験をされたことはないでしょうか。

これは、体がゆるんだことで、心がゆるみ、本来の自分らしくなれたことを意味しています。
ですから、今日は、心と姿勢のお話しをしたいと思います。
姿勢には、その時の心のあり方だけでなく、それまでの人生の生き方があわれているのです。

ある60代の女性です。両親がなくなり6歳で養女にだされました。
養女とは名ばかりで働き手として家業の手伝いをさせられ、
満足に学校も行かせてもらえませんでした。

12歳で養母がなくなってからは、学校へは一度も行けなかったそうです。
養父は厳しく、ことあるごとに彼女をどなりつけていました。

彼女は実母が亡くなるときに残した
“お前のことをいつも見守っているから。”という言葉だけを頼りに生きてこられたそうです。

結婚後は、大家族と義父母の世話をし、3人の子供を育て上げたあと、
10年にわたるご主人の看病をされました。

がんばり屋さんで、弱音をはいたり愚痴をこぼすこともなかったのでしょう、
周りからはしっかり者と思われていたそうです。

しかし、ご主人をなくされる少し前から腰椎ヘルニアのため
背中と腰の痛みが始まりました。
ヘルニアの手術は成功したものの痛みはとれず、
ついに歩くことも困難な状態になってしまいました。

私がお会いしたときの彼女の姿勢は、良すぎるくらいに背中がそり、
背骨を支える筋肉やお尻の筋肉ががちがちに緊張していました。
そして足の筋肉は薄く支える力が衰えていました。

私には、その姿勢から彼女の生き方が痛いほど伝わってきました。

安全だと思えたことがなく常にがんばって生きてこられたこと、
自分を支えることができないほどの不安があること、
今までつらいといえなかったこと。

ところが、今まで誰にもいえなかった心のつかえとつらさを話された直後から、
筋肉がゆるみ、痛みも驚くほど軽くなったのです。

しかし、その後には、生きがいのないことに気づき、
これからどう生きていったらいいかわからない、こけないように気をつけて歩くだけとおっしゃいました。

また、亡くなられたご主人が枕元に笑顔で現れたことや、神仏への思いも語られました。
きっと、これからの人生の生き方をみつけられていかれるころには、
足の筋力もよくなっていることでしょう。

それまでの間、しばらく寄り添っていくのが私達の役目です。

姿勢には、たくさんの心や魂の物語、人生が凝縮されているのだと思います。
その物語に寄り添うことは、ヨガ実践を深めていくことに通じるような気がします。

「インナームーブ」2008年9月号 国際ヨガ協会・発行
スポンサーサイト
この記事のURL | こころのヨガ | TB(0) | ▲ top
トラックバック
トラックバックURL
→http://womensmeeting.blog101.fc2.com/tb.php/40-fb071eb5

| メイン |